外国為替証拠金取引(FX)とは(2) 〜 レバレッジ
FX業者が、お客様の外為取引を保証するための担保「委託証拠金」は、業者によってルールはさまざまですが、だいたい取引額の20%〜2%ぐらいを預託するように定めている業者が多いように見受けられます。 言葉をかえれば、お客様が預託した資金の5倍〜50倍の金額の取引が可能だということです。 このように、一般に自己資金以上の金額の取引を行い、投資効果を高めることを レバレッジ (あるいはレバレッジ効果)と呼びます。
例えば自己資金100万円を委託証拠金として業者に預託し、1000万円分の外為取引を行った場合、レバレッジは10倍です。 経済効果は、自己資金1000万円を投じて通常の外為取引を行った場合とほぼ同じになります。 もしも1%為替レートが有利に動いたとしたら、自己資金100万円で通常の外為取引を行っていた場合には、1万円が利益になりますが、レバレッジ10倍の場合は、1000万円の1%、すなわち10万円が利益になります(話を簡単にするため、手数料や税金はないものとします)。 自己資金100万円に対し、実に10%の利益がでたことになるわけです。
しかし、いいことばかりではありません。 上記の例のように首尾良く利益がでればよいのですが、逆に損失を出すことも大いにあり得ます。 この場合、レバレッジ10倍ならば、損失も10倍降りかかってきます。 為替相場はたった1%しか動いていないのに、お客様が委託証拠金として業者に預けた自己資金100万円は、あっという間に-10%の90万円になってしまいます。 もしもレバレッジ50倍など、目一杯の取引を行ったら、1%の為替変動が-50%の損失にすらなり得ます。 FXで損をしている人の多くは、自らが許容できるリスクを超えて多額の取引をしてしまい、思わぬ大損害を被るようなパターンです。
誤解のないように念のため申し上げますが、FX業者は、お客様に危険なギャンブルをしてほしくて、このような高いレバレッジ率を許容しているわけではありません。 相場付きによっては、数年に一度、このような高いレバレッジを利用せざるを得なくなるようなギリギリの相場がやってくる可能性がありますが、そのときにシステム上可能なように設定しているだけなのです。 普段の相場で、このようなギリギリの取引を行うことを、決して推奨いたしません。 自己資金の範囲内で、また、お客様自身のリスクが許容できる範囲内で、計画的に、余裕を持って、取引を行うことが、FXとうまくつきあっていく秘訣です。
ちなみに、レバレッジは1倍以下にすることも、もちろん可能です。 レバレッジという言葉が、目一杯リスクを取るギャンブル投資家の好むところであるため、自己資金以上に投資することのみを意味するという固定観念ができてしまった風潮がありますが、別に100万円の預託証拠金を入れて、100万円ぴったりの外貨取引しかしなくてもいいのです。 この場合、レバレッジは1倍で、普通に外貨取引を行ったのとほぼ同じリスクしかとっていません。 さらに発想を進めて、レバレッジを1未満にした場合はどうでしょう? 例えば、100万円の預託証拠金で50万円の外貨取引を行えば、レバレッジは0.5倍であり、通常の外貨取引の半分のリスクという、より保守的な投資も可能なのです。
要するにレバレッジとは、ご自身のリスク許容量に合わせて、自由にリスク量を調整できるシステムなのです。 レバレッジ1倍未満の発想自体が、ほとんどの投資家の方にとってはコロンブスの卵状態でしょうが、このような自由な発想での投資デザインができれば、FXはさらに身近で便利なものとなるでしょう。

